磯禅師(いそのぜんじ、生没年不詳)は、平安時代末期の女性。白拍子。静御前の母。礒野禅尼とも。出身地は大和国磯野(現在の奈良県大和高田市礒野)とも讃岐国小磯(現在の香川県東かがわ市小磯)ともいわれる。自身も白拍子であり、『貴嶺問答』によると京の貴族の屋敷に白拍子の派遣などを行っていた。鳥羽天皇の世に、藤原通憲(信西)がすぐれた曲を選んで、磯禅師に白い水干に鞘巻をさし、烏帽子の男装で舞わせたのが白拍子の始まりと『徒然草』にある。静御前に白拍子を伝えたという(ただし、『徒然草』は磯禅師や静御前が生きた時代の150年ほど後に書かれたものなので信憑性はない)。娘の静......
磯禅師(いそのぜんじ、生没年不詳)は、平安時代末期の女性。白拍子。静御前の母。礒野禅尼とも。出身地は大和国磯野(現在の奈良県大和高田市礒野)とも讃岐国小磯(現在の香川県東かがわ市小磯)ともいわれる。自身も白拍子であり、『貴嶺問答』によると京の貴族の屋敷に白拍子の派遣などを行っていた。鳥羽天皇の世に、藤原通憲(信西)がすぐれた曲を選んで、磯禅師に白い水干に鞘巻をさし、烏帽子の男装で......