『痴人の愛』(ちじんのあい)は、谷崎潤一郎の小説。1924年3月から『大阪朝日新聞』に連載、6月から10月までいったん中断したが、後半は『女性』誌に1925年7月まで掲載された。現行では新潮文庫と中公文庫にある。カフェの女給から見出したナオミを育て、いずれは自分の妻にしようと思った男・河合譲治が、次第に少女にとりつかれ、破滅するまでを描く。耽美主義の代表作で、「ナオミズム」という言葉を生み出した。ナオミのモデルは、当時谷崎の妻であった千代の妹・小林せい子である。なお、谷崎は連載再開の断り書きで、この小説を「私小説」と呼んでいる。
『痴人の愛』(ちじんのあい)は、谷崎潤一郎の小説。1924年3月から『大阪朝日新聞』に連載、6月から10月までいったん中断したが、後半は『女性』誌に1925年7月まで掲載された。現行では新潮文庫と中公文庫にある。カフェの女給から見出したナオミを育て、いずれは自分の妻にしようと思った男・河合譲治が、次第に少女にとりつかれ、破滅するまでを描く。耽美主義の代表作で、「ナオミズム」という......