王 訢(おう きん、? - 紀元前76年)は、前漢の政治家。済南の人。郡県の吏から昇進して被陽令になった。武帝時代末期、各地で反乱が続発していたとき、繍衣御史暴勝之が皇帝の命で各地を廻り賊を捕え太守を誅殺していた。暴勝之は被陽に来ると王訢を斬ろうとしたが、処刑に臨んで王訢は「生殺与奪の権を握り全国にその名が轟く貴方にとって、私ごときを斬っても威信を増すことにはなりません。許してやって貸しを作り、自分のために力を尽くさせるほうがよろしいのではないでしょうか」と進言した。暴勝之は彼を許し、彼と親交を結んだ。暴勝之は長安......
王 訢(おう きん、? - 紀元前76年)は、前漢の政治家。済南の人。郡県の吏から昇進して被陽令になった。武帝時代末期、各地で反乱が続発していたとき、繍衣御史暴勝之が皇帝の命で各地を廻り賊を捕え太守を誅殺していた。暴勝之は被陽に来ると王訢を斬ろうとしたが、処刑に臨んで王訢は「生殺与奪の権を握り全国にその名が轟く貴方にとって、私ごときを斬っ......