歳時記(さいじき)は、「歳事記」とも書き、もともと四季の事物や年中行事などをまとめた書物のことであったが、江戸時代以降の日本では主として俳諧・俳句の季語を集めて分類し、季語ごとに解説と例句を加えた書物のことを指す。現存する最古の歳時記は6世紀の中国・荊楚地方の年中行事を月ごとにまとめた『荊楚歳時記』であり、これが奈良時代に日本に伝来し「歳時記」という呼称が知られるようになった。日本独自の歳時記としては貝原益軒による『日本歳時記』(1688年)が始まりとされる。一方、季語を収集した「季寄せ」や四季別の類題集句集は連歌のころから存在していたが、両者の要素を組み......
歳時記(さいじき)は、「歳事記」とも書き、もともと四季の事物や年中行事などをまとめた書物のことであったが、江戸時代以降の日本では主として俳諧・俳句の季語を集めて分類し、季語ごとに解説と例句を加えた書物のことを指す。現存する最古の歳時記は6世紀の中国・荊楚地方の年中行事を月ごとにまとめた『荊楚歳時記』であり、これが奈良時代に日本に伝来し「歳時記」という呼称が知られるようになった。日......