上田ちか子(うえだちかこ、ちか女とも)は、幕末の祇園の芸妓、歌人(生没年不詳)。生まれは裕福な青楼(置屋、もしくはお茶屋を指すか)の娘であったが自ら望んで芸妓となった。国学者、長澤伴雄の深い馴染みとなり、長澤のもとで和歌を学ぶ。のちに、長澤の窮状においてはなにかと力になることもあった。大田垣蓮月の歌友の一人であり、蓮月、桜木太夫とともに自らの身分を詠み合った歌が残っている。蓮月 さそふ水あるにはあらで浮草の流れて渡る身こそやすけれ ちか女 さそふ水あらばといはぬ色ながら下ゆく水に花の亂るゝ さくら木 さそふ水あらばあらばと川竹の流のこのみ浮......
上田ちか子(うえだちかこ、ちか女とも)は、幕末の祇園の芸妓、歌人(生没年不詳)。生まれは裕福な青楼(置屋、もしくはお茶屋を指すか)の娘であったが自ら望んで芸妓となった。国学者、長澤伴雄の深い馴染みとなり、長澤のもとで和歌を学ぶ。のちに、長澤の窮状においてはなにかと力になることもあった。大田垣蓮月の歌友の一人であり、蓮月、桜木太夫とともに自らの身分を詠み合った歌が残っている。蓮月 ......