『同時代ゲーム』(どうじだいゲーム)は1979年に出版された日本の小説家・大江健三郎による書簡体形式の長編小説。文化人類学者の山口昌男の著書を下敷きにして書かれている。語り手である主人公はメキシコの大学に在籍する日本人研究者。メキシコ滞在中の体験に感化され、父親から付託された村の神話や歴史を書くという仕事を受け継ぐ決意をする。数百年前に四国の山奥に開拓された村=国家=小宇宙で語り手とその家族は平穏に暮らしていた。明治維新以後、村=国家=小宇宙は大日本帝国の版図に組み込まれるが、租税や徴兵から逃れるため一つの戸籍に二人の人間をおしこめるという「二重戸籍」の仕......
『同時代ゲーム』(どうじだいゲーム)は1979年に出版された日本の小説家・大江健三郎による書簡体形式の長編小説。文化人類学者の山口昌男の著書を下敷きにして書かれている。語り手である主人公はメキシコの大学に在籍する日本人研究者。メキシコ滞在中の体験に感化され、父親から付託された村の神話や歴史を書くという仕事を受け継ぐ決意をする。数百年前に四国の山奥に開拓された村=国家=小宇宙で語り......